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とんかつ通信(不定期刊行物) 第10号

編集・発行すずや店主(軽薄?敬白?)

<はじめに>

皆様こんにちは。本日もすずやをご利用下さり、誠にありがとうございます。
 早いもので第9号を発刊後、アッという間に半年近くが経ってしまいました。いくら「不定期・・・」と言い訳を前置きしているとはいえ、本当にご無沙汰して失礼いたしました。
 
 20世紀最後の年であるこの1年は、人間社会にも、自然界にも、実に様々な出来事が起こっております。が、当すずやもこの間、例外に漏れず世間の荒波に揉まれ、4年間続けてきた三軒茶屋店を(5月に)閉店するという憂き目にも合いました。ご利用いただきました多くのお客様に、この場をお借りして心より御礼を申し上げます。大変ありがとうございました。
 尚、閉店後の店舗にはチェーンのラーメン店が入居し、しっかりと営業をしておられます。まだまだ同じ飲食店として力不足なのだと反省しております。今後、更に食材や料理、サービスに磨きを掛け、一人でも多くのお客様に「美味しい!」と喜んでいただけるように努力を続けて参ります。

 又、替わって9月1日には「とんかつ茶づけすずや南大沢店」がオープンいたします。
 広大な多摩丘陵、多摩ニュータウンの一角、京王相模原線南大沢駅に隣接して、同時に開業する"ラ・フェット多摩"という日本最大級のアウトレットモール内です。ヨーロッパの民芸をテーマにした広く落ち着いた店内に、当店お馴染みの料理の他、特に野菜料理やお子さま料理、ドリンク類の品揃えにも力を入れております。
 施設には多数の駐車場も用意され、お買い物のついでにゆっくりとお食事が楽しめますよう準備を整へ、皆様のご来店をお待ち申し上げております。何卒宜しくお願いいたします。
※ラ・フェット多摩 南大沢⇒現在は「三井アウトレットパーク 多摩南大沢」に施設名称が変更されています

<食べ物屋の潮流>〜お皿の所有権のない店が流行っている!?〜

今、外食業界で話題の繁盛店を分析してみると、和・洋・中・料理のジャンルは問わず、どうやらこれが繁盛の原因ではないか、と思えてくる共通のキーワードが一つあります。
 それは「テーブル上の皿(料理)に所有権がない」です。とにかく皆で料理を何皿か取る、そしてあとは勝手に食べたい人が皿を分け合ってわいわい・ガヤガヤ食べている店のことです。
 例えば、ひとり一皿ずつのフランス料理より最近は、皆で分け合いなが食べられるイタリア料理の方が絶対的な人気がありますよね。また従来のファミリーレストランより、バーミヤン(中華料理)やサイゼリヤ(イタリア料理)の方が家族客やグループ客で賑わっています。
 また、同じ牛肉を食べる店においてでも、一人一人前を頼むステーキ店より、皆で分け合って食べる焼き肉店の方が、この条件に合っているわけで、今や焼き肉は外食の人気No.1とも言われています。
 更に、小料理屋よりは居酒屋は勿論のこと、普通の中華料理店よりも中華風居酒屋が、ただのパスタ料理店よりもイタリア風居酒屋が都心部で増えつつあるのも、この傾向を裏付けていると、言えるのではないでしょうか。

 これらの店は単に食べるだけでなく、飲みながら、話しながら、と、食事の雰囲気は自然と盛り上がります。一昔前のレストランではせいぜい取り分けるものは、二人で一つのサラダくらいのものでした。
 時は移り、楽しく、くつろいで、いろいろな種類の料理を少しづつ、そしてお勘定は意外と安く。この”取り分け合い感覚”の新潮流、あなた自身ははどう思われますか?

 

<食と健康>〜虫が食うほどおいしい・・・は間違い〜

前刊で同じとんかつでも何から順番に食べるかによって、それを繰り返す内に栄養の蓄積度合いが違ってくる・・・といった話をお伝え致しました。
 すずやはお客様に対して正しい情報を提供し、皆様の食生活の改善や健康の増進に少しでもお役に立っていきたいと考えております。

 今回は「健康な野菜選びのコツ」の一つをお話ししたいと思います。
 自然食品店や産直直販店等でよく見かける光景ですが、虫食いの穴だらけのホウレンソウやコマツナが、堂々と店頭に並べられていることがあります。
 手に取ってみると青虫が顔を出してビックリ仰天。「無農薬ですからね、青虫がいるんですよ。おいしいものは虫にもわかりますから、まずい葉っぱには青虫なんかつきませんよ」こう説明されて、私もかつて有り難く買ってきた経験があります。
 これを"有機野菜神話"と言うのだと、先日参加した"食養士養成講座"で聞かされました。確かに、従来の農薬の使い方は問題です。各農協などは防御歴というものを作成して、病気が発生する前に予防的に農薬を掛けていると言います。
 これでは、人間が風邪をひく前に風邪薬を飲むのと同じです。身体に良いわけがありません。また、一つの株に病気が発生すると、その地域の全ての株に農薬を掛けるという無茶なことをやっているともよく聞きます。
 
 植物の葉は、自分を守るためにパラフィンでコーティングされているのです。農薬に含まれている界面活性剤にはこのパラフィンを溶かすのもありますから、かえって病虫害を呼び込んでいる場合もあるのです。
 ひとたび農薬を掛けると1週間おきに掛けなければいけない、という悪循環の始まりです。虫食いの青葉はその意味では、農薬に犯されていないだけ健康と言えるかも知れません。しかし本物の健康とは言えないのです。
 本当に健康な植物はもともと虫など寄せ付けない、と言うことなのです。そしてこの健康かどうかの一つの目安が植物や野菜の"におい"だそうです。"におい"は一種の免疫抗体–フィットチンド–なのです。病害や病菌を寄せ付けないように、植物は自ら守っているわけです。
 消毒液の中で20時間も生きている結核菌が、ニンニクの臭いの中では5分で死ぬという報告もあります。
 最近の野菜は昔に比べてにおいやアクがなくなったと思います。植物がにおいを失うということは、こうした免疫能力を失うことなのです。虫食いだらけの青菜は、その結果に過ぎません。おいしいから虫が付いたのではないのです。

 野菜のにおいが減ってきているのには二つの理由が考えられます。
 一つは現代人の好みに合わせてクセの無いように品種改良を進めた結果であります。そしてもう一つ、最も大きな理由は、栄養失調なのだそうです。
 特にマンガンや鉄、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデンというような微量要素が不足しているからだそうです。そして、この微量要素は必要最低限を満たしていればよいというものではなく、健康な食物ほどより多く根に蓄えているそうです。そして、そういう植物ほど、免疫力が高く、病害虫を寄せ付けないのです。
 皆さん野菜を選ぶときは、においのあるものを選んで、更なる健康づくりにお役立て下さい。

 

<とんかつ屋が選んだとんかつ屋>〜AEN(あえん)〜

・・少々お値段が張りますが、とても創作的で且つ素材の良さが光ります。ご満足間違いなし。

*「四季の旬菜料理AEN(あえん)」 新宿伊勢丹会館店(4階) 03-5368-3378 エビとホタテのカツ(1700円)

「四季の旬菜料理AEN」のオフィシャルページはこちらをクリックして下さい
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第10号 –完–
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