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とんかつ通信(不定期刊行物) 第5号

編集・発行すずや店主(軽薄?敬白?)

<はじめに>

皆様こんにちは。いつも当店をご利用下さり誠にありがとうございます。この時代に星の数ほどある飲食店の中から、すずやを選んでくだっさったことに心から感謝申し上げます。
 皆様の期待を裏切らぬように頑張って参ります。どうぞ宜しくお願いいたします。

<最近得た教訓>〜禁煙席設置について〜

「自分は正しいことをやっていると思っても、全ての人に受け入れられているとは限らない」「耳に入る情報だけで浅はかな判断をしてはいけない、片手落ちかも?」

 お客様のご意見をお一人でも数多くお聞かせいただけたらと、昨年より店内レジ近くにアンケート葉書を設置させていただきました。
 3店の各お店から一日平均5通位のアンケート返信を頂戴いたしております。
 毎日お昼前に料金一括着信人払いとのことで郵便配達の方が直接届けて下さいます。これを読むのは実は大変ドキドキもので、お褒めの言葉が多いか、お叱りが多いかでその日一日の気分も大きく変わってまいります。
 社長の私が直接一通、一通読ませていただくわけですから、たったお一人のご意見でも、直ちにお店の責任者に連絡を取って対応を協議することも多くあります。
 また、私共が良かれと思って行っている方針に対して、お客様から違ったご意見やご要望が数多く寄せられてくる場合は、直ぐにとはいかないまでも様々な角度から検討を重ねて(これが今回のテーマです。正確に言うと「検討を重ねた積もり」で)対応の変更をする場合もございます。

 さて、今回のケースを皆様にお伝え致しましょう。
 各店のお客様共通のご要望の中で「禁煙席、禁煙コーナーを設けてほしい」、「せっかくの食事が、隣の人のタバコの煙でだいなしだ!」「店の中がタバコの煙で一杯」と、これも時代でしょうか、嫌煙家のお客様の要望が相次いでいました。
 そこで私も考えました「私の大好きなスターバックスコーヒーでは全席全時間禁煙である・・・」、「新幹線に乗った時も車両の構成を数えてみたら、現在では禁煙席の比率の方が高く、かつ混んでいる・・・」等々。
 そこで私達は検討を重ねいよいよ対応を決定いたしました。

  1. 用賀店におきましては2月1日より平日ランチタイムの内、開店から14時迄を”禁煙タイム”とさせていただきました

  2. 同じく用賀店では14時以降は店舗が広いこともあり、禁煙席と喫煙可能席とに分煙させていただきました
  3. 新宿本店では2月16日より夜間19時より22時まで、3階に落ち着いた禁煙席を設けさせていただきました。

嫌煙家の方々のご要望に何とかお応えしたつもりでした。そして、これにて万全か・・・と、お客様の喜んで下さるお顔を楽しみにしておりました。事実、すぐまたアンケート葉書に於いて、「素早い対応に感激!」等とご声援を戴き、すっかり気をよくしておりました。

 ところが、実施後数日すると、用賀店のお客様の葉書から「タバコが吸えなくなって残念」「完全禁煙(ランチタイム)では、行く回数が減ります」と、お客様の反応が変わったことに気が付きました。
 なぜだろう・・?よく考えてみれば”愛煙家”のお客様のご意見を一度も伺ったことがない、それもそのはず以前のアンケートには全く表れていなかったのです。「すずやはタバコが吸えるから気に入ってます」とは・・・。いやはや浅はかでした。

 その後、出張の折りJAL国内線飛行機の到着の際、機内放送でスチュワーデスさんが、「愛煙家の皆様には長時間にわたり禁煙にご協力を賜り誠に申し訳有りませんでした」と、言っていました。
 それを聞いたとき私は思いました、煙草を辞めて20年になる私にはこの気持ちが足りなかったんだ、と。愛煙家の皆様、拙速にて誠に申し訳有りませんでした。

 

<とんかつ屋が選んだとんかつ屋>〜とんかつ浜勝〜

今回お知らせする推薦店は九州に本拠を於く"浜勝"です。

 東京株式市場に上場、公開する幾多の飲食企業の中で唯一、とんかつを専門とする会社です。
 親会社は長崎チャンポンのリンガーハットですが、創業の経緯ではむしろこの浜勝の方が母体であったとも聞いています。
 50店舗からを擁するいわゆるチェーン店で、ファミリーレストランのような駐車場付きの郊外型店舗が主流です。
 通常チェーンというと何となく画一化され、どこにでも有りそうで個性を感じることは少ないのですが、この”浜勝”は「とんかつ浜勝味にこだわり」と自ら銘打つように、我々同業者から見てもなかなかの魅力を感じる特色有るチェーン店の一つだと思います。
 
 どんな特色があるかと言いますと、これは他の店でもやっている所があり既にご存じの方もいらっしゃるかとは思いますが、注文を終えたあと客はテーブル上でゴマを擂りながら料理を待つのです。
 小さな茶碗くらいの擂り鉢に白ゴマが入れられ、木製の擂りこぎ棒と共に運ばれてきます。ゴマを擂るときの何とも言えない香ばしさは食欲をそそり、料理を待つ時間も飽きずに短く感じます。
 実際にカツを食べるときは、ここに辛口ソースか、熟成ソース(洋食で言うビーフシチューなどのベースとなるデミグラスソースがトンカツソースと合わさったようでコクがあります)を加えてゴマの風味を楽しみながら味わうことができます。
 
 次のこだわりは、選択の豊かさです。
 キャベツ、ご飯、味噌汁がそれぞれ2種類ずつ用意されているのです。(味噌汁はお店によって赤味噌だけのところもあるようですが)想像つきますか??
 まずはキャベツ、細切り(通常のコールスロー)と角切り(生のキャベツを3cm四方位にざくざくと切ったもの)から選ぶことができます。
 キャベツは当然細切りでなきゃ・・・と思われる方、この角切りのキャベツも是非味わってみて下さい。パリッとした歯ごたえと存在感、そしてむしろ野菜本来の持つ自然の甘み旨みを味わうことができますよ。
 次は味噌汁、これは・・・そうです、白味噌と赤味噌とが選べます。そしてもう一つ、ご飯です。とんかつ屋の魅力の一つにやっぱり炊き立ての白いご飯があげられると思うのですが、何と“浜勝”では麦と白米を程良くブレンドした“麦ご飯”も選べるのです。これがなかなかの人気のようで、実際に見てますとほぼ半々ずつお客様は選択しているようです。

 白米はご承知のように米粒の中で最も栄養の高い「胚芽」部分も精米時に表皮と一緒に落としてしまっています。(そこで健康食品として精米しないままの「玄米」を好んで食べる方もいらっしゃるわけですが、有機栽培の玄米でなければその分表皮に農薬が付着している恐れもあります)そこで、この麦によって白米の欠いてしまったビタミン等栄養素を補えるというわけなのです。味覚よりもお客様の健康を考えた素晴らしい発想だと思います。

 その他、肉は勿論デザート等にも様々なこだわりが表現されています。「はきものをそろえておくと心が乱れない」等というポスターがさりげなく飾られた店内の様子からも、そんな数々の「浜勝」の"味"を感じ取ることができます。

 あなたも九州、山陽への出張の際にお訪ねになったらいかがでしょうか?最もわかりやすい店舗は博多駅地下デイトス食堂街内(電話092-463-3363)です。

「とんかつ浜勝」のオフィシャルページはこちらをクリックして下さい
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第5号 –完–
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